感想とか

本とかゲームとかの簡単な感想メモを置くところです。

AURA~魔竜院光牙最後の戦い~

試写会当たったので感想書きに来ました!(応募した人はほぼあたってる可能性ガガガ)

タイトル:AURA~魔竜院光牙最後の戦い~

著者:田中ロミオ

出版:ガガガ文庫

購入動機:作者買い

以下感想
他にも感想書きたいの色々あるけど、取り急ぎこっちを。
本の感想と、映画で削ってほしくない部分とかの希望をちらっと書こうかと思います。
当然のごとくネタバレです。

巷ではスクールカースト中二ものと言われている本作です。
2008年に発売した割に今更映画化される(しかも同じようなネタのアニメがやった直後)と中々間が悪くて「やっぱロミオはこうじゃないとね!」と意味の分からない気持ちに浸れます。どうでもいいな。

厨二中二と散々言われてるけど、月ロミとかのインタビューで「モデルはムーの読者投稿」と言うのを見て確かにそっちの方がしっくりくるなぁ、と感じました。出てくる妄想戦士たちは基本「マイ設定」に生きる人たちで、wikiとかにのってるようなもっと身近でイラッとくる(笑えない)人たちは基本的に出てこないのが理由かなぁ、と思います。

でもインタで「読者が[イタイ]という反応を示すことは予想してなかった」「賛否両論で否が多かったのは初めて」とロミオが言ってるのを見ると、なんていうか、人と感性が違うんだろうなーと感じました。コレ多少身に覚えがあればイタイと思う人多いでしょうよ。
多分妄想とかを押し付ける「周囲の見えないオタク的行動」のイヤな面をまざまざ見せつけられるのがキツいんじゃないかとも。

ただ、ネットでは結構「賛」の意見の方が多く見えたんだけどな。アンケートとかだと否の方が多かったのやもしれません。

この辺から感想
初めから最後まで、読み終わってみれば清々しい青春小説です。
話の上げ下げが上手くて、「主人公が上手くいきそうになったと思ったらうわあああああ」という展開が胸を熱くさせます、主に痛みで。ええ私も若干痛いと感じた人間です。
正直妄想した覚えのある人は確実に[アイタタタタ]となると思います。でも大丈夫、最後にはちゃんと傷の治療をしてくれます。アフターケアばっちりなダークヒーロー!

初めの方にも書いたけど、この本は「スクールカースト」とよく言われます。それもあるけど、後半からは、前述したインタでロミオが言ってた「無防備な人間に対する怒り」というのが色濃く出てきます。
中盤の山である戦士に対する貴族グループのいじめというのがまんまソレ。妄想戦士という奴らは、「目立たないからクラスの最下層」に居るわけではなく「目立ちたくて周囲の目を気にせず、結果クラスの最下層」に所属している訳です。

最下層というのは非常に攻撃されやすい部分です。社会に居る人は基本的にそこに落ちるのを避けて通りますが、戦士はそんな事考えず行動して結果自分の首を絞めている。学校内最下層に自ら動いたやつらに振り回されて一郎が最下層に落ちてまうのは泣けるね。つらかー。

ただ、そうやってどん底ストーリーを経由してからのラストはしびれる。あの最後の疾走感は中々味わえない!まじで!

最後のあのオチはどうなの?というのも結構見かけるけど、個人的にはまぁいいんじゃないかな?って感じです。要するに、「こんな痛い奴らはあんま居ないけど「学校にテロリストがやってきたらどうする?」とかちょっとした妄想した人って結構いるだろ」ってことかと。
というか最後の一文がすげー好きなのであの辺は正直そんな気にならないというのが本音です。あとあそこは「光牙くん」って呼ばれるメンズに萌えるところだから(更なる本音)

よく小早川さんと比較されるけど、私は小早川さんのが好きですなー。小早川さんの方がヒロインが好みなんですな。可愛いだけじゃ厳しい…やっぱ意思疎通が取れないと自分は萌えられない…

そんな感じでまとめ
面白いです。元厨二病患者より、現厨二病の人の感想が知りたい。そんな話。


では下から映画で削って欲しくない部分をちらっと。
もうこれは一つだけ。

最後の疾走感だけは失わないでください。

それだけでいいです。
そこがダメだったら…… た だ で は す ま ぬ